ここはべスパー
商人や職人、冒険者などで賑わう町
この町で僕は小さな小鳥と出逢った

僕は、小鳥に小さな贈り物をあげることにした
「さて、いつまでも小鳥とか、あなたでは様になりませんから、あなたに名前をつけたいと思います」
「なまえ?」
「そう、名前」
「たとえば僕の名前はHiro、これが僕の名前です」
「なまえってげんき?」
「ええ、名前を持てば、きっと元気になれますよ」
僕は小鳥に名前を説明をした
「名前を呼ばれれば、元気になれるね」
仲間たちも小鳥に説明してくれる
名前がどんなものか、あれこれ想像している小鳥に僕はもう一度尋ねた
「名前がほしいですか?」
「うん!」
小鳥が元気にうなずいたときには僕は名前を決めていた
この小鳥はきっと大空に翼をはためかすのがとても似合うだろう
「あなたの名前はSkyです。それが今日からあなたの名前です」
「Sky・・・」
「大空という意味です」
「気に入ってもらえました?」
「うん、ありがとう!」
Skyは気に入ってくれたらしく僕の周りを飛び回った
「さ、Skyや、他の人の名前も聞いてみてはどうです?」
「うん!」

「こんにちはSky殿、私はFLAKといいます」
「こんにちは?」
「あいさつですよ」
「あいさつ?Hiro、あいさつってげんき?」
「ええ、挨拶をすると元気になれますよ」
「挨拶をされても元気になれるね」
「あいさつ、ぼくもあいさつする!」
仲間たちに挨拶をしていくSky
仲間たちは自分の名前と挨拶をSkyに与える
Skyはお辞儀に戸惑ったり、街灯にまで挨拶したり
皆を戸惑わせたりもさせたが
離れてみている僕にはこんな些細なことが
なぜか、とても大切なことのような気がした

皆に挨拶をし終わったSkyに変化が起こった
体が大きくなり、鶏ほどの大きさになったのだ
「成長した・・・」
仲間たちの驚きの声が聞こえる
成長と呼ぶにはあまりにも早い成長に僕も驚いたが、
当のSkyは何が起こったのか理解していないようだった
「Hiroどうしたの?」
「Skyの成長に少し驚いたのですよ」
大きくなっても変わらないSkyに
僕はほっとしながらも苦笑いでこたえた
「おなかすいた・・・」
仲間の誰かがふいにつぶやいた
「おなかすいた?」
「Hiroおなかすいたってげんき?」
なんでもまず元気かどうか尋ねるSkyに
僕は嬉しさ半分苦笑い半分でこたえた
「おなかがいっぱいになると元気になれるかな?」
「おなかいっぱいになるにはどうするの?」
「おいしいものを食べるのですよ」
「おいしいもの!」
僕はバックパックから洋梨を取り出した
「これを食べてごらん」
「うん」
一生懸命、洋梨をついばむSky
「おいしい、おいしい!」
「はは、よく食べるな」
仲間たちもSkyの食べっぷりのよさをみて
リンゴや桃を次々とおいてあげた
「Hiro」
一通り食べ終わったSkyは僕を見上げてたずねた
「おいしいものはどこからくるの?」
「う〜ん、そうですね」
「果物は畑、あと、海や山いろいろな所から来ますね」
「はたけ?」
「そう、畑」
僕は畑を説明してあげた。そして畑を見てみたいというSkyに
僕は畑に連れて行くことにした
仲間からルーンを借り、僕たちはブリテンの西にある広い畑に向かった
呪文により出現するゲート
「これはなに?」
「ゲートといって、遠くへいけることができるんですよ」
ぼくは初めて見るゲートに驚くSkyに説明し
安心したSkyがゲートに入るのを確認してからゲートをくぐった

「ここがはたけ?」
目の前に広がる土の平面、ここはブリテンの西
度重なるイベントで土が荒れてからは、柵が作られ
今では立派な畑として守られている
「そう、こちらについておいで」
僕たちは畑の番をしている農夫の人に挨拶をして畑の中に入った
ここではレタスにキャベツそしてカブが栽培されている
Skyは物珍しそうに土の上を行ったりきたりしている
「どれ、見ててごらん」
ふんっ
僕は近くにあったカブを引き抜いて見せた
「こんな風においしいものは畑から取れるんです」
「ぼくもなにかほってみていいかな?」
「はは、試してみるとよいですよ」
「うん!」
Skyは何を掘り出そうか、畑の上を歩き回った
土の上を二本の足で歩く姿はまるで本当の鶏のようだった
そして、ある場所に来ると不意に立ち止まった
「ねぇ、ここからへんなにおいがするのだけど、ほってもいいかな?」
「変な匂い?」
「うん、へんなにおい」
「はは、掘ってみるとよいですよ」
「うん」
何となく気になった僕はSkyに笑いながら答え、
それから仲間たちに目配せした
仲間たちも感じたのだろう
それぞれ武器をいつでも抜ける状態にしてSkyが掘るのを見守っていた
僕も呪文を唱え、いつでも解放できるようにして待つ
はじめに出てきたのは干からびた手
変な匂いの正体はリッチだった
なぜ畑で眠っていたのかはともかく
リッチは眠りを妨げた者に死者の怒りみせようとした・・・が
まず、僕の呪文が解放されSkyの姿が消えた
怒りをぶつけるものが消え一瞬戸惑うリッチ
その刹那に仲間たちの剣が四方から伸び
リッチは目覚めの呪文を唱えることもなく、再び眠りに戻されることとなった
「あっけなかったな」
「少しかわいそうだったか?」
そんな仲間たちの声が聞こえる
一人で上位のエレメンタルを倒し、
デーモンロードに剣を向けるような冒険者が数人がかりで相手では
リッチでは少し役不足なのだろう
当のSkyは何が起こったのかもよくわかっていないようだった
「いまのはなにだったの?」
「う〜ん、肥料か?」
「いい肥やしになりそうだな」
「腐ってないということはまだ新しいのかな?」
仲間たちの能天気な説明に納得したのか
Skyは次を探そうと動き出した
「あ、こんどはおいしそうなにおいがする」
「おいしいそうな匂い?」
再び足を止めたSkyに僕は尋ねた
「掘ってみてはどうです?」
「うん!」
念のため仲間に目配せをし、僕も呪文を準備した
だが、今度はモンスターではなかった
出てきたのは、少し大きいバックだった・・・


夢はまだ続く
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